成人時に最終身長はどこまでいけるか

一番気になるのは「大人になった時の身長はどうなるのだろう?」ということです。大人になるまでのプロセスのうちは、親も一緒に低身長と向き合ってあげられますが、その後成人として子供が独り立ちした際には、その生活や精神に影響するであろうことが予測されます。さて、成人した身長、すなわち最終身長はどこまでいけるのでしょうか?

 

きっと最終身長は大丈夫という俗説

一番危険なのは「後から伸びるタイプ」という俗説を信じてしまうことです。この場合、最終身長までになってから大変な事態になったことを悟ることになります。思春期を過ぎてからでは、充分な治療は望めないからです。身長ごときでは命に関わりはないものの、実生活で支障がでてくることでしょう。大人になっても小学生高学年程度の身長であると、周囲の目もありますし、生活から精神状態にまで影響があると思われます。

 

みんなが低いままではない

両親とも身長が低く、加えて子宮内発育不全という生まれた時の状況が重なると、最終身長に大きく影響を及ぼすようです。特に病気というわけではありませんが、身長男女とも150cm前後というデータもあります。しかしみんなが低いままで最終身長を迎えるかというとそうではなく、小学一年生の時に低身長であっても、半数以上の男子が160cm前後になり、女子は150cmを越す事ができたりします。ともあれ、現代の標準身長にはちょっと低いかもしれませんね。

ここから先の身長については、思春期が大きく関係してきます。思春期までの成長が助走になって、思春期で大きく身長はジャンプすると最終身長へ近づきます。つまり、助走の部分が長ければ長いほど、思春期を迎えるのが遅いほど、最終身長が男子170cm、女子157cmに近づくのです。

 

最終身長を伸ばすには

低身長で成長ホルモンの不足が原因の場合は、早期に成長ホルモン投与の治療が最終身長を伸ばす有効方法になります。とはいえ、今日受診してすぐ処方というわけにはいきません。ある程度成長の経過を見守り、検査をすることが必要になります。投与する最低1年前くらいをスタート地点とするべきでしょう。出産時の異常や染色体の異常を考えると出生時からが理想的ですが、小学校一年生くらいか6~7歳の時点には受診して、小学校3年生くらいには成長ホルモンの投与を見据えていたいところです。思春期は10歳くらいで始りますから、それまでに投与は開始していたいところです。ターナー症候群の場合、成人身長平均で無治療139cmに対し成長ホルモン治療で147cmという結果があるほどですから、身長が高くなるというより「ちょっと小柄かな」くらいまで伸ばしたいと望んでいきたいですね。

同時に、親としては低身長の状態の我が子について悩みが出てくると思います。成長ホルモン投与はあくまでも正常な範囲の量に付け足すようなものです。成長ホルモン不足が原因ではない子供と同様に、栄養・睡眠に気をつけます。よく運動をしたほうが背が伸びるようにいわれますが、小学生のうちは筋トレなどは好ましくありません。筋力トレーニングなどは身体は確かに発達しますが、それによって思春期を早めてしまうという現象がでてきます。思春期を早めてしまうということは、身長の伸びの終わりを早めてしまうことです。

あまり低身長を親が気にしすぎるのも子供のストレスになりますから、有効な栄養と充分な睡眠をとりながらリラックスして治療を受けていきましょう。