低身長症の原因になるもの

子供の成長は個人差も大きく、今身長が低くても後から伸びる子もたくさんいます。また、栄養や睡眠や運動、環境的な問題をクリアすることで身長が伸びる子もいます。しかし低身長症というのは、ただ単に身長が低いというものではないので、これらを改善したり、後から伸びるのを待っていても伸びないというものです。さて、低身長症の原因になるものとはなんでしょうか。色々な原因の可能性を知ることで、その後病院を受診した時の医師との話もスムーズになっていくでしょう。

 

成長ホルモンや甲状腺ホルモン

原因の一つに成長ホルモンの分泌不足があげられます。身長を伸ばす要素の中で、個人の努力ではどうしようもない部分だけど絶対必須な要素というのが『成長ホルモン』です。確かに夜更かししてばかりの子供は、せっかくの成長ホルモンが出る時間を起きていて削ってしまっているようなものです。が、明らかな分泌不足という場合があります。これが成長ホルモン分泌不全性低身長症です。成長ホルモンは甲状腺の機能により分泌されますが、この甲状腺の機能が低下しても正常に分泌されません。これを甲状腺機能低下症といいます。さらに、甲状腺を司る脳下垂体に腫瘍などの異常がみられると、甲状腺に正しい命令が伝達されずに、やはり成長ホルモン分泌に影響があります。

ここから分かるように、成長ホルモンが不足するという原因と、その関連で甲状腺や脳下垂体などの分泌伝達機能に原因がある場合があります。

 

特発性低身長症という原因

低身長の原因が特定できないケースということもあります。明らかに低身長であるのに、その原因である病原などが特定できないのです。例えば、成長ホルモン足りていないようだけれど、それに必要な機能である甲状腺や脳下垂体に何の原因も見られなかったりします。このケースがかなり多いといえるでしょう。原因が分からないだけに、根本的な治療が難しいですね。とりあえず、成長期に必要である成長ホルモンが明らかに足りない場合は成長ホルモン投与をすることになります。

 

染色体の異常という原因

染色体の異常という病気で身長が伸びないというものもあります。ターナー症候群やプラダー・ウィリー症候群などです。ターナー症候群は女子にみられる病気です。二千人に1人という珍しい病気ですが、女子の染色体であるX染色体が1本しかなかったり、一部が欠損しているような状態です。低身長の他に卵巣の発育不全や心臓病や難聴などの合併症もみられるため要注意な病気です。

プラダー・ウィリー症候群は15番目染色体変異という病気で、さらに割合の低い一万人に1人という病気です。やはり低身長だけでなく、性線発育の悪さや、筋緊張の低下、肥満や発達障害なども症状もあらわれます。

低身長が発覚した時点で早期の治療が望ましいところで、成長ホルモン治療で身長だけでなく改善する面も出てきます。

 

SGA性低身長症という原因

小さく産んで大きく育てるとはいいますが、それは若干小さく生まれても後から追いつくという場合です。臨月を経て生まれても小さい場合もありますが、早産や妊娠週数に比べて小さく生まれてしまう場合を子宮内発育不全といいます。これは必ずしもずっと低身長であるわけではなく、3歳までに身長が伸びて追いつくことが多いです。しかし、身長の伸びがみられない場合は、検査をして成長ホルモン治療を受けることもあります。この低身長をSGA性低身長症といいます。

 

軟骨異栄養症という原因

遺伝、もしくは突然変異で発症する骨の病気です。成長するのに必須な軟骨部分に異常があるために、手足などの長い骨が短い体型になります。成長ホルモン投与で刺激を与えて伸ばす方法もありますが、整形外科的な手術を行う方法もあります。

 

内臓の異常の原因

正常な成長には健康が本当に必須事項だと思いますが、内臓の病気になると低身長という症状がでてきます。特に心臓・肝臓・消化器などは命にも関わるものですから、低身長から発見できることは、むしろ早期発見かもしれません。

 

思春期が早くきたり遅くきたり

「思春期遅発症」や「思春期早発症」があります。これは文字の如く思春期が遅かったりとても早かったりするものです。人間の身長は思春期が到来すると伸びるラストスパートを迎えます。これが身長が伸びきる前の早い段階で訪れると、低身長のままになってしまいます。これは成長曲線で、曲線から上に外れるという現象でわかります。

思春期が遅ければ伸びる時間がかせげるかというと、そうでもないのが遅発症です。そもそも思春期がなかなかこないほど成長が遅いということで、やはり身長が伸びません。そして、伸びきる前に遅い思春期を迎えるのです。