子供の環境的原因

「子供の身長が低いかもしれない・・・」と気づくのは、たいていが他の子供と遊んでいたり、他の子供と並んで学校などから帰宅するような時かもしれません。でも、残念ながら我が子が特殊な病気かもしれないなんて、ほとんど親御さんの脳裏に浮かびません。何千人、何万人に1人の病気なんて、今子供は元気に目の前にいるのに、どうして信じられるでしょうか。しかし、この疑いのない子供を信じる親の気持ちが、子供の治療を遅らせてしまうかもしれないのです。

 

そのうち伸びる・高校生くらいになるとグンと伸びる子供がいる

「うちの子身長小さいわ」と言うと「大丈夫よー、そのうち伸びるから」とか「高校生になるとグンと伸びる子も多いわよ」なんていう会話を聞いたりします。確かに、思春期が遅い子供は成長のラストスパートが遅いために、高校生くらいにそのスパートを迎えてグンと伸びたように見えるのです。しかし、成長ホルモン分泌不全性低身長であると、そのままスパートらしいスパートをむかえず、小学生程度の身長で止まってしまいます。高校生になっても身長が伸びない小学生のまま、ということは充分あり得ます。その時になってからでは成長ホルモン投与は遅いのです。それを「高校生になれば」と軽い気持ちで言った方のせいになどできません。我が子の成長に疑問が湧いたら、例え空振りでも良いから先に回って安心を勝ち取るくらいで丁度良いのです。ちなみに、成長ホルモン投与を開始するには小学生低学年のうちからが最適です。後になるほど、伸びはよくありません。

 

母子手帳を活用して健診を受ける

赤ちゃんがお腹に誕生すると母子手帳を手にすることになります。その母子手帳には赤ちゃんがお腹にいる時から幼児に至るまでの成長の記録を残すことができます。その中には健診での医師のコメントから、身長体重などもあります。身長体重は成長曲線のグラフのページがあるのでぜひ記入して行きたいところです。この成長曲線に書き込むというのは、柱に背の高さを記すのとは意味合いが違います。我が子がどのサイズであって、正常な曲線上にいるのか、それともその曲線から離れつつあるのかを知る最初の手段になるのです。

医師によっては、この成長曲線を見ただけで、低身長の兆候があるのか気づく方もいます。記録は記念ではなく、子供の成長に必要なことなのです。

 

知識を蓄えよう

低身長の可能性がある、というだけで病気から色々と調べ出すと、たいていの周囲が心配しすぎと言うでしょう。背が伸びない病気を意識する人が少ないからです。しかし、本当はその病気を病院で判定されていないだけで、大人になっても背が低くて不便であったり夢に向かって進むことを断念したりした人がいるかもしれません。また、コンプレックスを持ち続けている人も中にはいるかも。

検診などで低身長の可能性を指摘されたら、まずは経過観察になると思います。その観察時期を使って、親としてはどんな可能性があり、どのような治療方法があり、どのような手続きや経過を辿るのかを調べていきたいところです。また、低身長や成長ホルモンなどの専門医を探すのも良いでしょう。親がこの知識があるかないかで、その後の子供の治療の早さや質が変わってきます。

 

かかりつけ医を見つけてちょっと相談

親はどうしても医療的なことは素人です。そこで、赤ちゃんから風邪などでかかる町の病院で相性が良いところに<かかりつけ医>を見つけておき、風邪から成長の具合までを気軽に相談できるところを確保しておきます。もちろん、かかりつけ医は専門医ではないので、親も知識を十分に蓄えて医師任せにはしません。低身長の診断が下されるかもしれないという段階を見極めて、大きな病院や専門医のいる病院へ紹介状を書いてもらいます。白紙の段階からスタートするよりもずっとスムーズですし、大きな病院に最初からかかるのは料金的にも待ち時間などでもリスクがありますから、効率が良いと言えるでしょう。

 

専門医に意見や説明を聞く

脳下垂体や甲状腺に異常があったり、染色体に異常があったり、そういったことを含んだ低身長は専門的な知識が必要です。また、成長ホルモンを投与するにも、その薬を取り扱える病院や、量を調節できる知識がある医師が必要です。ところが小児科医が不足しがちな現代では、この専門医がさらに不足していて、どこの大きい病院でもいるとは限りません。その医師を見つけて意見や説明を聞くことは非常に有意義ですし、必要なことだと思います。ただし、すごく遠方にいる医師を訪ねなければいけないなど、非現実的な場合もありますね。こういった場合にある程度の大きな病院であれば連携が望める医師がいたりします。こうした繋がりを作って行くことも知っておくと良いでしょう。