思春期早発症が原因?(早熟)

人間の体は時間をかけて作られて行きます。20年近くかけて大人の体になっていくのです。身長に関しては早い段階から作られていき、思春期を迎える頃とラストスパートに入ります。周囲が「ぐんと伸びたね」と子供に話しかける時には、そのラストスパートに近いのでしょう。この思春期が早く来すぎてしまうと、身長にとってはちょっと残念なことになります。早く成長したように思えたのに、成長が早く止まってしまう。思春期は青春のシンボル、とは言っていられないのかもしれません。

 

思春期早発症とは?

思春期早発症とはどういったことでしょうか。そもそも思春期とは、子供が大人になっていく過程で心身ともに大きく変化します。性ホルモンの影響で男性らしい身体・女性らしい身体に近づいていきます。心もそれに伴い、ツボミが少し開きかけていくような初々しくも大人の心になっていきますね。

思春期早発症とは、この大人への階段を踏む思春期が早く来てしまうことなのです。つまり、身長では大人へのラストスパートがかかってしまいます。まだ充分に伸びるには短い期間で迎えてしまうと、途中までは成長が早いと思われたのに早い段階で成長が止まってしまうということになります。身長は早く止まってしまうということになりますね。

 

思春期早発症かどうかを考える

通常は女子は10歳頃、男子は12歳ころより思春期が始まります。これが思春期早発症だと2~3年くらい早く始ってしまうのです。幼いのに急にぐんと背が伸びたと思ったら、小柄なまま身長が止まってしまう。乳房や陰毛・月経が早く訪れたりするので、子ども自身も周囲の大人もビックリしてしまいます。しかしこれが外見から分かる思春期早発症の症状でしょう。男の子は声変わりもするので分かりやすいでしょう。思春期の兆候がかなり早い段階から1~2つ見つかったら、医師への相談も考えましょう。

この病気の原因として多いのは、視床下部や下垂体という部分が、通常より早くから活動開始してしまうことです。この部分は、脳から性機能である精巣や卵巣に命令を下す部分なのですが、これに腫瘍があったり早くから活動してしまうと思春期が早く来てしまうのです。これを中枢性思春期早発症といいます。先天性副腎皮質過形成症だと副腎腫瘍や性腺腫瘍などが原因の末梢性思春期早発症もあります。

MRIなどで詳しい検査をすると分かりますが、検査をしてもどこにも異常が無い場合もあります。これを特発性思春期早発症といって体質的なもので、女性に多くみられます。病院へ行くと骨の成熟度も考慮するためにレントゲンなども撮り骨年齢なども加味して診断されます。

 

思春期早発症の治療は?

まずはMRIなどで視床下部や下垂体に腫瘍などがないか検査をして、有った場合にはまずはその治療を行います。家庭では幼い時期の大人化が進行することについて、本人の精神的負担を与えないようにしましょう。具体的な治療の目的は、子供の小柄の身長のまま思春期ラストスパートを迎えないように、身長が伸びる期間を長くしていきます。

特発性中枢性思春期早発症の場合は、これといって腫瘍などがないので、そちらの除去等の治療はできません。そこで、薬による治療になります。月一回、LH-RHアゴニストという薬を注射します。これはゴナドトロピンの分泌を抑制、性ホルモンの合成分泌を抑制します。抑制することで、成長速度も抑制されて、なるべく子供時代の状態で身長を伸ばしていきます。

性ホルモンの治療では、思春期において性ホルモンは骨を強くする大切な働きがあります。これを抑制してしまうのですから、長期間の治療は骨密度等気をつけましょう。