成人した時の身長は?

子供の頃低身長でも、頑張って治療して成人した時には標準になっていて欲しい。これはどの親御さんの願いでもあるでしょう。特にスポーツを本格的にやりたい子供の場合は、近年は身長の高さは重要なポイントになります。バスケットボールでもバレーボールでも、野球でもサッカーでも、コートやマウンドなどに立つ選手はテレビではそれほど大きく目に映りませんが、170cmある選手が大抵のスポーツで普通です。

成人した時に、子供が生活に支障がないくらいの身長になるのか、またスポーツ選手が夢だった場合には諦めなくてもよいのでしょうか。

 

治療後、どのくらいの伸び代があるか

成長ホルモン治療を小児慢性特定疾患を受給して行っている場合、特定疾患受給が終ると同時に治療が終ります。一定の身長や条件・年齢に達すると、受給は打ち切られてしまうのです。しかしその時点でも、女子男子とも現代の標準身長に及ばないどころか、周囲の子供はグングン伸びているので、やはり小さいままなイメージがあります。小児慢性特定疾患の限界は男子は156.4cm、女子は145.4cmです。男子の156.4cmというのは、近頃の女子の身長の中でも低い方といえるでしょう。この身長のまま成人となると、確かに親御さんとしては将来に心配が残るでしょう。スポーツ選手を志している場合は、体操選手など小柄なほうが有利な場合を除き、ちょっと絶望感が漂います。

ところが、成長ホルモン治療が終ったからといって、ピタッと身長が止まるかというとそうではありません。そこから惰力である程度伸びていく可能性を秘めています。治療が終る頃手の骨のレントゲンを撮って、伸び代を確認するかと思います。その時点で少しでも骨に隙間があるように写っていたならば、まだ成長ホルモン分泌を促す生活に力を入れてもよいでしょう。

 

アルゼンチンのサッカー選手・メッシも

サッカー選手はボールを蹴っているだけではなく、やはり他の選手と競ってボールを取り、時にはヘディングなどは身長が高いほうが有利になります。世界の名選手の身長をみれば、国内外に関わらず身長が高い選手ばかりです。

ところが、このスポーツの世界クラスの選手で、成長ホルモンの治療を受けていた人がいます。アルゼンチン生まれのサッカー選手・メッシ選手です。その素晴らしいプレーは、サッカーファンならずとも魅了してしまいます。メッシ選手は子供の頃からサッカーをしていて、その頃からボール捌きは定評がありました。しかし才能の片鱗とは裏腹に背が低く、11歳の時にメッシはホルモン分泌異常という診断が下されます。治療は大金がかかり、裕福でなかった家計は苦しくなるばかり。そこで、労働条件が良かったスペインに移住し、その地でメッシ選手のサッカースキルを認めてくれるFCバルセロナと契約し、治療費を負担してもらいながらサッカーのプレーをしたのです。ちなみに、この時のメッシ選手の身長は140cmだったといいます。大柄な外国人の中では小さすぎる身長ですね。そこから2年半で169cmにまでになりました。成長ホルモン治療を続ける援助をしてくれたサッカーチームも素晴らしいですが、そこに毎晩注射をしながら練習してきたメッシ選手の努力が伺えます。

成長ホルモン治療を受けている状態でも、それが身長が低いまま治療を終ってしまっても、悲観する事も夢を諦める事もないのです。メッシ選手は、多くの子供たちと親御さんに勇気と希望を運んでくれているのかもしれませんね。

 

アルゼンチンのマラドーナ

メッシ選手と同じアルゼンチンのマラドーナさん。彼の現役時代の映像を見ると驚くほどの大胆な素晴らしいプレイをしています。でもすぐ気がつくのは、周囲の選手よりも小さく見えますよね。マラドーナ選手は外国人選手でありながら165cmという身長でした。メッシ選手より4cmも低いのです。この身長で、世界的な選手だったことを考えると、スポーツは身長が決めるものではないのだと分かります。

もちろん、全てのスポーツが身長は関係ないとはいえないでしょう。バレーボールなどはネットの高さが決まっているだけに、背の高さは必須に近いです。ジャンプ力だけでは、ジャンプをしている時間という空白が身長が低い人には生まれるからです。が、一方でそんなバレーボールにもリベロという守備専門の選手がいます。こちらは身長が高いとレシーブで突っ込んで行きづらいので、ある程度は身長が低い選手が選ばれます。

全てのスポーツ選手や背の高い成人に達した人が順風満帆とはいえないように、自分の夢や希望を忘れずに地道に努力していけるところがポイントなのかもしれません