心理的原因であることも

子供の身長が伸びない、となると一番に思い当たるのが食生活で、すぐにカルシウム不足を疑います。次は伸びる時期が遅いタイプではと、後に問題を回してしまったりします。しかし実際は栄養や成長時期・病的なものの他に、心理的な原因もあります。普通の成人した大人でさえストレスで体調を崩すのと同じく、子供にも心理的に受けたもので身体に影響をきたす事はあり得るのです。もちろん、病気や栄養でないから後は心理的なものだろうとは決め付けられませんが、子供の環境を考慮して身長を考えるには有効でしょう。

 

心理的原因とはどんなこと?

過度のストレスを受けると身体的なところに影響が出たりします。これが長く続くストレスであるとそれを修正するのは困難といえるでしょう。例えば幼児期などから受けた虐待などが原因としてあげられます。完全に虐待とはいえなくても、子供が心から安らぎを得てぐっすりと眠る事ができる環境で無い場合は、何らかの心理的ストレスを考えられるでしょう。例えば家庭内で家族同士が常時言い争いなどをしていたりすると、子供は不安を覚えます。学校や保育園・幼稚園でも行くたびに先生や周囲の子供から不本意な扱いをされていると伸び伸び過ごすというわけにはいかないでしょう。

 

愛情遮断症候群とは

子供が身長を有効に伸ばすには、心理的にゆったりできる環境と、ぐっすり眠ることができる環境が必要です。ところが、愛情を受けずに幼い頃から育ったり、虐待にあっていた子供は安心する居場所が見つけられず、低身長になってしまう場合があります。これが愛情遮断症候群です。現在はこの症状がある子供が増えていると言われています。子供が少ない今、親と子供が1対1で接することも多くなりました。子育てに煮詰まってしまう親も多いということでしょう。

この愛情遮断症候群になるような環境の結果、睡眠中に分泌される成長ホルモンが不足し、身長が伸びないということになります。この症状を利用して、身長の伸びが極端に悪いことから、虐待を発見できたりもします。

しかし、この話が主流になって一人歩きしてしまうと、低身長の子供の親は虐待の可能性ありということになってしまいます。それは逆に、低身長から努力する親子に陰を落としてしまうことでしょう。慎重に栄養や病気などを加味しながら周囲は見守りたいものです。

 

虐待が及ぼす脳下垂体への影響

子供が身長を伸ばすためには成長ホルモンが必要ですが、これは夜寝ている間に分泌されます。では、この成長ホルモンはどこから出てくるのでしょうか。それは甲状腺です。さらに、その甲状腺に「成長ホルモンを出すんだよ」と命令するのは、脳の中の脳下垂体という部分です。甲状腺がいくら正常でも、命令系統の脳下垂体が沈黙していると出てくるものも出てきません。虐待はこの大切な命令系統である脳下垂体を活動低下させるストレスを与えます。結果、成長ホルモン分泌が足りず、低身長だけでなく低体重や成長発達が遅れたりします。

虐待はその時の親や周囲の大人の気まぐれかもしれません。が、身長の他にも精神遅滞や自閉症スペクトラム障害などの障害を引き起こす原因になり、後々の子供の成長に響くのだということを子供を産む前の段階から知っておきたいところです。

 

習い事や塾や忙しい子供たち

小学校に入るか入らないかという子供たちが、遅くまで習い事や塾などを毎日こなしていたりします。親からすれば、子供にどんな才能や芽が隠れているか分からないですし、どれが将来役に立つか分からない、どれも有効な勉強でしょう。しかし、週に何回かは子供は思いっきり遊んで、日没前には帰宅して、美味しいご飯を食べて、ぐっすり眠りたいものです。毎日ギューギューに詰められたスケジュールの中で、塾の宿題に学校の宿題、学校の先生や習い事の先生に注意されながら過ごすのは、身長を伸ばしたい子供には今ひとつ「伸び伸びした環境」とは言えないかもしれません。