いつまで低身長症の対応をするか

成長ホルモン治療が開始すると、とにかく治療を受けられる期間はどうにかして身長を伸ばしていかなければと一生懸命です。しかし残念ながらその治療は、周囲の子供と同じような身長になるまでは続けていけず、いったいいつの基準身長なんだと言いたくなるような身長で小児特定疾患受給が終わってしまいます。

さて、低身長症の親御さんとして重要なのは、この低身長症との戦いがいつまで続くのかということです。先が見えない戦いは辛いものです。

 

治療はいつまで?

低身長症の治療は、例えば成長ホルモン治療など小児慢性特定疾患を受給してのものだと、受給資格がなくなった時点でほぼ終わります。低身長症も色々あって、軟骨無形成症は骨の病気でありながら低身長の原因です。これも小児慢性特定疾患が適用されています。が、治療の一環である成長ホルモン療法と共に小児慢性の期限や規定外になった時には治療が終ります。治療に重要な位置にいる「小児慢性特定疾患」は、都道府県市などの管轄になりますから、制度には若干の地域差が出てきます。しかし現在ほとんどが成長ホルモン治療は小児で終っている方が多いでしょう。

 

成長期を過ぎたら成長ホルモンはいらないのか?

成長ホルモンが不足していることで目に見えて分かってしまう代表が「身長」です。では、成長期をすぎたら人間には成長ホルモンは要らないのか、というとそうではないという研究がされています。小児慢性特定疾患の受給が終って、成長ホルモン治療が終ってしまうと、自力で捻出できにくい場合は足りなくなるのは当たり前です。成長期ほど大量に必要ではなくなっても、やはり必要だといわれているのです。

成長ホルモン治療が終った場合で、明らかに分泌が足りない場合は、精神的・身体的に症状が出てくるようです。精神状態では、疲労感・活気低下・不安感増大・鬱っぽくなる、情緒反応が低いなどがあることも。身体的なことでは、体力低下・高脂血症・骨密度低下・心不全・免疫力低下・冷え性などが出てくるといわれています。細胞を活性化していくという考え方を思うと、納得の治療後の不足といえるでしょう。

もっとも、一般的に成長期を過ぎても少しずつ背が伸びていたりするものです。身長が1cmでも欲しいという場合、成長ホルモンは成長期を過ぎても貴重です。

 

大人になっても成長ホルモン治療をする道

平成21年に(大人の)特定疾患に11疾患が追加されました。その中の一つで、間脳下垂体機能障害の中の「下垂体性TSH分泌異常症」や「下垂体機能低下症(成人成長ホルモン分泌不全症)」などがあります。内分泌専門医に再び成長ホルモン治療を受けるための証明をしてもらうために、負荷検査などをしてクリアすれば、可能な地域があることは少しでも救いでしょう。しかし、成人においては小児程成長ホルモンを必要としない為、特に重症型のみの治療だけで、その他は「健康保険」や「特定疾患の認定はされずに経過観察」とされる傾向があるようです。診断としては、小児の時と同じく既往歴などの問診もありますが、大人ですから自覚症状なども聞かれます。身体測定や体脂肪も測定します。

ただし、低身長症から背を伸ばすことが大きな目的ではなくなったので、その時期に相応の成長ホルモンが処方されます。大量に投与すれば良いというわけではなく、人によりますが副作用がないわけでもありません。低身長症として治療をしていくのは、名目上だけでなくやはり小児慢性特定疾患受給以内が鍵でしょう。