治療はどんな治療をするか?

成長ホルモンが不足しているとデータ的にも判明すると、成長ホルモン治療に移ります。何も知識がなかった最初は、成長ホルモンという薬を食後3回飲んだりするのだろうと思っていました。が、現実的には成長ホルモンは飲み薬はなく、注射になると聞いてビックリしました。「注射に病院へ通うのですか?」と聞くと、「在宅で出来ますよ」と医師は言いました。「在宅でって、誰が子供に注射をするんですか? 周囲に看護師の知り合いとかもいません」と私が言うと「注射は最初の頃はお母さんが、そのうち自分で出来るようになるでしょう」。医師の言葉に、採血の注射器と針を頭に浮かばせた私は少々パニックになっていました。

でも心配は要りません。確かに容易い道ではありませんが、そこまで心配する必要がないように在宅注射が開発されています。

 

成長ホルモン治療の実際

成長ホルモン治療が始まったら、ジャンジャン成長ホルモンを注射すれば我が子の身長は急速に伸びて標準に近づけるのでは・・・という幻想を抱いていました。もちろんジャンジャン水のように投与できるわけではなく、体重を基準として1週間単位で一定量を決めて投与するものなので、そんな幻想はすぐなくなりました。投与して一ヶ月とかで身長が伸びて伸びてということもなく、大変な思いをして検査や手続きをした後なので、ちょっとガッカリしたものです。

成長ホルモン「治療」という名前ではあるものの、本当の意味での治療とは言えないような気がします。というのは、あくまで成長ホルモンが不足している部分を補っているだけで、根本的な原因を治すことではないからです。実際は、治療薬というより補充薬という感じでしょうか。ですから、身長がある程度おちついてきた時には、成長ホルモンの投与を増加があまりなくなります。伸び代がないのに大量投与していると、アゴが長くなり出っ張るなどの変化があると医師に注意されました。

 

在宅注射の実際

成長ホルモン治療のほとんどが、在宅での注射になります。親からすれば、注射なんてとても出来ないと思われるところですが、現在の在宅注射の進歩は大きく、小学生にもなれば子どもが1人で出来るくらいのものです。

注射はペン型で、針は細くて短いもので、刺す時にはちょっとだけチクッとする程度です。最初に個包装されている消毒綿で、注射本体の先を消毒します。次に針は、シールを剥がすとそのままカバーごと注射器に装てんできます。針を上にした状態で注射器を叩いて注射液の空気を針の方に集めます。ダイヤルを一つ回して、押して注射液を出し空気を抜きます。あらためて正しい液量にダイヤルを回し、セットします。

注射する場所は消毒綿で拭き、注射針をきちんと根元まで差込押して薬液を出します。10秒間待ちます。その後静かに注射面と直角に引き抜きます。この時に、ボタンを押した状態のまま抜きます。血の逆流を防ぐためです。注射針は1回使い捨てですが、病院などの支持にしたがって、一般ゴミと一緒に捨てないようにします。

 

注射の跡は大丈夫?

毎日注射をするとなると、ちょっと心配なのは注射痕でした。最初のイメージ的には覚せい剤などの注射の跡などを想像してしまい、誤解を招くことにならないかとか、イジメの原因にならないかとかも考えました。しかし、注射針が細いので跡はのこりません。血管に当たってしまうと青あざとして内出血が出来たりもしますが、すぐに消えてしまいます。注射は両足の太ももににローテーションで9箇所四角に1回一箇所打ちます。その他に腕やお尻なども同じように何箇所も注射できるところを確保しています。これは同じところにずっと注射をしていると「しこり」になるからです。とはいえ、皮下注射の浅いところなので、基本的に数回同じところにしたところで、すぐにシコリになるわけではありません。ただ、長い期間の中でのことなので、色々な部分をローテーションさせていくことが望ましいとのことでした。我が子のお尻の部分は小学校低学年までで、それ以降自分がやる場合は両腕と足のローテーションでしたよ。

 

成長ホルモン治療を有効的にしていく方法

成長ホルモン治療が始ったからもう大丈夫!というわけではありません。あくまで標準と同じになったというだけのこと。今までの身長の遅れを考えたら、そして補充した分が全てが効果が出切っていないとしたらと考えると、成長ホルモン治療をいかに有効にしていくかが鍵になるでしょう。それには、成長ホルモンを寝る前の少し前に打ちます。これは睡眠中に成長ホルモンが一番多く分泌されるわけで、そこに勢いをつけていこうということなのです。それをさらに効果的にさせるのが早寝。適度な時間に眠りにつき、10時から2時までの間には熟睡して効果を出し切りたいところです。他にも、食事や心の伸びやかさなど、短い成長期ですから一気に出来る事はやっていきたいですね。思春期にはそれが実ることを祈って。

 

旅行の時などはどうするの?

一泊二泊の旅行などであれば、注射のお休みをずらすだけでOKです。1週間トータルで量を考えているので、一週間のうち注射のお休みを設けているなら、そのお休みをずらしてあげることで解決します。あとは分量を前後の日に拡散することです。

どうしても長期の旅行などをする場合は、処方される時に搬送キットが着いてくると思うので、保冷剤などを入れて専用のバックなどに入れるとよいでしょう。子供が学校の行事で泊まりに行く時などは、やはり子供も周囲の手前大変だと思います。ここのあたりは、親も考慮したいところでした。子供自身のためとはいえ、子供の心の負担にならないよう工夫も必要でしたね。